自閉症療育の本「コロロメソッドによる自閉症療育」を読んで見ました

介護

コロロメソッドとは?

コロロメソッドとは、マイペースからユアペースへと誘い、意識レベルを高めて体幹支持を整え、ダイナミックリズムなどを使って発達障害や自閉症の子どたちを対象とした療育プログラムであり、40年以上の実績がある、社会福祉法人コロロ学舎によって開発されたものです。

用語解説

マイペース:自分勝手で他者からの指示や介助を受け入れられない状態

ユアペース:他者からの指示や介助をスムーズに受け入れられる状態

体幹支持:頭が揺れたり横を向いたりせず、自分の重心をへそのあたりに定めた良い姿勢のこと。

ダイナミックリズム(DR):コロロ学舎独自の集団運動療法で、音楽を使いいろいろな運動を行う事。集団行動が苦手な自閉症児者が無理なく、楽しく、すぐに約2時間の集団行動が取れるように考案されている

コロロメソッドの4つの柱

  1. 集団歩行:
    • 集団で歩くことで、多動や寡動などの極端な行動リズムを整えます。
  2. 概念学習:
    • 発語がなくても取り組むことができ、言語脳を活性化し、コミュニケーション能力を高めます。
  3. ダイナミックリズム:
    • 集団と音楽の力で無理なく楽しく集団行動に参加します。
  4. 耐性トレーニング:
    • こだわりや感覚異常を日々のトレーニングで少しずつ減らしていきます。
  5. 行動トレーニング:
    • 一定時間動く、止まるなど体を使って身体感覚を獲得し、コントロールを向上させます。

コロロメソッドの効果

コロロメソッドは、自閉症児者のマイペースを壊してユアペースにする事で、社会適応能力を高めるとともに、その家族や支援者の指示が通りやすくなり療育できる環境の構築をしてくれるそうです。

歩行トレーニング

私が読んでいて、支援に活かせそうだなと思ったトレーニングがありましたのでご紹介します。
それが、歩行トレーニング、いわゆる散歩です。ですがただ散歩するのではなく、マイペースからユアペースへの誘えるように意識して行わなければ意味が無いそうです。

重要ポイント
・『一定のペースで』『相手に合わせて』歩く
・1時間以上歩く
・1人で自由に歩かせない

私の支援先の方と散歩したことがあるのですが、とても早く歩き、時折走ったりします。なのでその方より早く1時間以上歩くのは難しそうですが、手をつなぐところから行い自由に歩かせないように意識してみようと思います。

箸の持ち方トレーニング

実は恥ずかしながら私の子は箸を正しく持てておりません。
なので、自閉症かどうかにかかわらず少し参考になりました。

この前息子と一緒につけ麺を食べに行ったのですが、つけ麺って箸をきちんと使えないと美味しく食べれない事に気づきました。皿に乗った麺を箸で掴み、落とさないように汁に付けてから食べる。今までつけ麺について深く考えずに食べて来ましたが、これば立派な箸のトレーニングなんだなーと。うちの子は上手く使えなったので私が麺を汁の中に入れてあげてその麺を何とか自分なりの持ち方ですすって食べてもらいました。ちょっと余裕がある時にこの方法でうちの子の箸の持ち方が治るかトライしてみようと思います。

まとめ

本書では様々な行動トレーニングや、いろいろなパターンの問題行動の抑え方をQ&A方式で説明しておりました。一言で自閉症と言えど状態は一人一人大きく違いますので、10通り近くの実例を踏まえた対策はとても参考になりました。つないだ手を振りほどくのは本人の意思ではなく反射行動なので、多少強引でも構わないのでしっかり握ったほうがいい、とかですね。

そして、コロロメソッドは発達障害や自閉症の方たちにとって非常に有効な療育プログラムだそうです。40年以上の実績を持ち、おおくの子ども達とその家族に希望を与えていますので、興味がある方は、ぜひコロロ学舎の公式サイトを訪れてみて下さい

コロロ発達療育センター
コロロ発達療育センターは、発達障害や自閉症、ことばのおくれや集団に適応できないなどの問題を抱える子ども達のための療育機関です。

コロロ療育プログラムの本もたくさん出ておりましたので、欲しい方はこちらもどうぞ。